思い出を形に残す事例について、
昨年お届けしたご依頼品のお話です。
都内でご夫婦で40年以上営んでこられた
割烹料理店をミニチュアで制作して欲しい
というご依頼でした。
もう年だし、来年あたりでお店を閉じることも
検討されていということでした。
店の切り盛りを一緒に頑張ってこられた奥様は
ご主人様に何か感謝と慰労のプレゼントをしたい!
と思われたそうです。
そんな時に、NHK「所さん!大変ですよ」の
私が出演した回をご覧になり、
「これだ!」
と。
ご予算や置く場所の広さの関係から
お店の外観を作らせて頂くことになりました。
サプライズプレゼントですから
ここからが大変(笑)
資料としてお店の写真を
何枚もメールで送って頂いたのですが、
ご主人には内緒なので
奥様はバレないようにと
相当苦労されたみたいで。
とても茶目っ気のある可愛らしい奥様で、
そういう苦労も、
まるでサスペンスドラマみたいに
ドキドキしながら楽しんでくださったようです。
納品後に伺ったお話では、
奥様がお店の外観を何枚も撮影する姿を
ご近所の方が目にしていて
「何があるんだろう?」
と不審に思われてたそうで、
納品されたミニチュアドールハウス作品に
「これのためだったのかー!」
と大笑いになったとか。
私は制作にあたり、
資料としての写真を何枚も
ご用意頂くのはもちろんのこと
モデルとなる建物にまつわる
思い出のエピソードも、
作品に作り込むか否かに関係なく
可能な限りお伺いするので、
お客様との二人三脚で制作している作品
そんな風に受け止めています。
だから、奥様が写真を用意するのに
こんな風にドキドキワクワクしながら
奮闘してくださったことが
とっても嬉しくて。
作らせて頂いたのは私ですが、
奥様の活躍なしにはできなかったことなので、
1番の功労者は奥様!
奥様の労に報いるためにも
良い作品にしなければ!
と心に誓いました。
このブログを読まれている方の中には
いずれ制作を依頼できたら
と考えてらっしゃる方も
いるかもしれませんね。
ご依頼頂く時は
ご自身も一緒に制作過程を
楽しんで頂きたいな、と思っています。
そうすることで、きっと
一生忘れられない大切な作品に
なるでしょうし、
元々あった数々の思い出に
新しいエピソードが加わって
より思い出深いものになるのでは
ないでしょうか?
さて、次回から
制作の様子をご紹介していこうと思います。
納品の時にも
思わず笑顔になるステキエピソードが
ありますので、
「奥様から旦那様への感謝のプレゼント」
のシリーズ、
最後までお付き合いくださいね。