小学生の頃から暮らした実家のミニチュア模型の制作

千葉県の若いご夫婦の奥様からご依頼を頂いて、ご実家のミニチュア模型を制作しました。

ご依頼のきっかけは、お父様の突然の逝去、そして愛着深いご実家の急な解体という、とても辛い現実でした。奥様のお気持ちを想像すると、大切な思い出が詰まった場所を失うことへの寂しさや、やり場のない悲しみが、どれほど胸を締め付けただろうかと、私も胸が痛みました。「何か残す方法はないか」とインターネットで検索され、私のホームページ「ミニチュアドールハウスRUNA」を見つけてくださった時、奥様はきっと、失われゆく風景の中に、かけがえのない記憶を留める温かい光を見出してくださったのだと思います。

ZOOMや電話で何度か、打ち合わせをして、最終的に置きたい場所や希望のサイズ、希望納期等をお聞きしました。

数週間後に解体が決まっているとのことでしたので、それまでに、制作にあたって必要となるご実家の建物の写真を追加で撮って頂きました。(既に解体済みであっても制作することは出来ますが、まだ、写真を撮れる状況の場合は、出来るだけ写真に残すことをします。)

また、制作するミニチュア模型の中に残されたい思い出を、書き出して頂きました。

いつもお母さまが洗って干してくれていたぬいぐるみ。庭の芝生と2本の樹木。裏にある勝手口。建物と庭の間にある煉瓦敷。ベランダの物干し竿。ドアノブと表札。自転車(ママチャリ)

何度も検討を重ねた結果、自転車以外は、ミニチュア模型の中に、作り込むことが出来ました。

完成した写真を電子メールで送らせて頂いて、確認して頂いてOKを頂き、そして、納品は対面で行うことが出来ました。

納品の当日、作品を箱から出して見て頂くと、実家そのままですと、少し涙目でおっしゃられ、思い出のお話しを聞かせて頂きました。

もう何十回目のお客様と対面での納品でしたが、毎回緊張の時間でもあり、また、作家としてこの上無い至福の時間でもありました。私にとって、まさにこのミニチュアドールハウスという仕事が、どれほど人々の心に深く寄り添い、希望をもたらすことができるかを改めて教えてくれた、忘れられないエピソードとなりました。 ※オーダー参考価格:民家の外観50万円〜

お客様の声

家の形や色の細かい部分まで丁寧に表現されていて、まるで実家を小さくしてそのまま持ってきたかのように思っています。子どもの頃から長年住んでいた思い出のたくさん詰まった実家を、もう実家を二度と見ることはできないという寂しい気持ちが和らぎました。RUNAさんにお願いして本当に良かったと思っています。ありがとうございました。

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